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温泉に溶け込む溶存物質が比較的少なく、無色透明無味無臭で湧出温度が25℃以上の温泉。pH8.5以上をアルカリ性単純泉といい美肌の湯とも呼ばれています。
環境省から通知されている適応症や禁忌症は同じですが、入浴時の温泉の肌触りがぬるぬるしているのが特徴的。
単純泉は、低めの温度の湯にゆっくり入浴することで、自律神経不安定症や不眠症、うつ状態などの症状に改善が期待できます。他の泉質に比べ体への負担が少なく、高齢者や小児などにもおすすめです。
溶存物質が1kg中1g以上で、塩化物イオンを主成分とし海水に似た食塩を含む温泉。
入浴後、水分が蒸発した後に塩分が結晶として肌に付着するため保温効果が高く、古来より「温もりの湯」と称されています。陽イオンの中でナトリウムイオンを多く含むと「ナトリウムー塩化物泉」。カルシウムを多く含むと「カルシウムー塩化物泉」と表示されます。
成分の濃い、特に「ナトリウムー塩化物強塩泉」は1kg中14g以上の塩化ナトリウム(食塩)を含んでいます。塩化物イオンは、主として海水や火山ガスに由来し、海岸や火山の近くに湧く温泉に多く、火山近くにある温泉では火山ガスが溶け込んだ酸性の塩化物泉が見られます。また、内陸に化石海水型温泉と言われる1,500万年以上前の海水が温泉となって湧出しているものもあります。
飲用設備の整った温泉での飲用は萎縮性胃炎、便秘の療法が期待されています。
宅配用の温泉は飲用には使用しないでください。
溶存物質が1kg中1g以上で、炭酸水素イオンを主成分とする温泉。皮膚の浄化作用で、角質などを剥がし皮膚を滑らかにするため「美人の湯」と称され、女性に人気があり湯上がり後は清涼感があると言われています。
代表的な泉質は「ナトリウムー炭酸水素塩泉」。炭酸水素塩泉で遊離二酸化炭素を多く含んでいるものは、「含二酸化炭素―ナトリウムー炭酸水素塩泉」と呼ばれ、遊離二酸化炭素の効果でより血行が促進されます。肌が弱い人は入浴後に水で洗い流すとよいでしょう。
飲用設備の整った温泉での飲用は、胃十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、耐糖能異常(糖尿病)、高尿酸血症(痛風)の療法が期待されています。
宅配用の温泉は飲用には使用しないでください。
溶存物質が1kg中1g以上で、硫酸イオンを主成分とする温泉。無色透明なので単純泉に似ていますが、苦味があります。保温効果や降圧効果が高く、古来より「傷の湯」「中風の湯」と称されてきました。酸素を血液に多く送る作用が有り、動脈硬化予防にも効果があると言われています。
陽イオンの中でナトリウムイオンを多く含んでいると「ナトリウムー硫酸塩泉」。カルシウムイオンを多く含んでいると「カルシウムー硫酸塩泉」となります。硫酸塩泉の中で酸性を示す温泉は「酸性―○○―硫酸塩泉」と表示されます。
効果を高めるためには、入浴後は温泉を洗い流さず、乾いたタオルなどで水分を拭き取り、服を着るのが良いでしょう。
飲用設備の整った温泉では飲用による胆道系機能障害、高コレステロール血症、便秘の療法が期待されています。
宅配用の温泉は飲用には使用しないでください。
遊離二酸化炭素を1kg中1g以上含み、肌につく気泡が印象的な温泉。遊離二酸化炭素は、かつて炭酸ガスと言われ、皮膚から体内に入り、毛細血管を拡張し、血流を促進させます。低温ですが保温性が高く、入浴することで皮膚や筋肉の酸素が増加し新陳代謝を亢進させ、老廃物や痛み物質の排泄を促します。
溶存物質が1kg中1g以上の場合、塩化物泉では「含二酸化炭素―ナトリウムー塩化物泉」。炭酸水素塩泉では「含二酸化炭素―ナトリウムー炭酸水素塩泉」。硫酸塩泉では「含二酸化炭素―ナトリウムー硫酸塩泉」と表示されます。遊離二酸化炭素以外の溶存物質が1kg中1g未満の泉質は「単純二酸化炭素泉」と表示されます。
二酸化炭素のこのような効果を期待した入浴剤も見受けられます。
2014(平成26)年に療養泉の定義が改訂、新たに追加された泉質。泉質に追加されてまだ日が浅く、過去に行われた温泉分析では「よう化物イオン」の分析があまりなされていないこともあり、全国的に含よう素泉の分布は十分明らかになっていません。
「ナトリウムー塩化物強塩泉」に、よう化物イオンが1kg中10mg以上含まれることが期待されています。そうした温泉は、「含よう素―ナトリウムー塩化物強温泉」というように表示されます。
よう化物イオン1kg中10mg以上含み、溶存物質が1Kg中1g未満の泉質は「単純よう素泉」と表示されます。
飲用設備の整った温泉での飲用による高コレステロール血症の療法が期待されています。
宅配用の温泉は飲用には使用しないでください。
鉄イオンを1kg中20mg以上含む、濁り湯の代表的な泉質の温泉。湧出直後は無色透明ですが、温泉水が空気に触れると酸化し、鉄による茶褐色の濁りや沈殿物を生じるために「黄金の湯」と言われています。
溶存物質が1kg中1g以上の場合、塩化物泉では「含鉄―ナトリウムー塩化物泉」。炭酸水素塩泉では「含鉄―ナトリウムー炭酸水素塩泉」。硫酸塩泉では「含鉄―ナトリウムー硫酸塩泉」と表示されます。溶存物質が1kg中1g未満の泉質は「単純鉄泉」と表示されます。
飲用設備の整った温泉での飲用による鉄欠乏症貧血の療法が期待されています。
宅配用の温泉は飲用には使用しないでください。
水素イオンを1kg中1mg以上含み、pH3未満の温泉。入浴によって身体全体の調子を変えて、病気を治す力を高めてゆく変調効果が強く認められています。
酸性が強く殺菌効果が高いため水虫に有効といわれております。また、末梢血管拡張や肌を滑らかにしてくれます。
活動している火山の近傍に有り、塩化水素ガスや亜硫酸ガス、硫化水素ガスなどの火山ガスの噴出における高温の蒸気活動が見られる場所に多く「酸性-塩化物泉」あるいは「酸性-硫酸塩泉」のどちらかです。「アルミニウム-硫酸塩泉」であれば「酸性-アルミニウム-硫酸塩泉」と表示されます。
溶存物質が1Kg中1g未満の泉質は「単純酸性泉」と表示されます。
皮膚への殺菌効果が高く、硫黄泉と同様、肌の弱い場合は入浴後に洗い流す方がよいでしょう。
総硫黄を1kg中2mg以上含む温泉。硫黄独特のにおいがあります。湯の花と言われる硫黄を析出するため、太陽光線の当たり具合によって乳白濁や白黄色、黄緑色、緑色、淡青色など、微妙に浴槽の色が変化することでも知られています。
総硫黄の主成分が硫化水素であれば、「含硫黄―○○―硫酸塩泉(硫酸水素型)」というように泉質名の末尾に(硫化水素型)と付記されます。溶存物質が1kg中1g未満の泉質は「単純硫黄泉」と表示されます。
酸性泉と同様、皮膚に対する刺激が強いので、肌の弱い場合は入浴後に水で洗い流す方がよいでしょう。また、金属をつけると腐食し黒くなるのでアクセサリーなどは注意が必要です。
飲用設備の整った温泉での飲用による耐糖能異常(糖尿病)、高コレステロール血症の療法が期待されています。
宅配用の温泉は飲用には使用しないでください。
ラドンが含まれている温泉を総称したもので、入浴により高尿酸血症(痛風)、関節リウマチ、強直性脊椎炎などに効果が期待されています。
ラドンは気体のため、皮膚からだけでなく呼吸器からも吸入することができます。
ラドンの含有量により弱放射能泉(ラドン含有量8.25マッヘ単位以上50マッヘ単位未満)、放射能泉(ラドン含有量50マッヘ単位以上)の2種類に分類されます。ラドン含有量50マッヘ単位以上で「ナトリウムー塩化物泉」であれば「含放射能―ナドリウムー塩化物泉」という表示になり、弱放射能泉で溶存物質が1kg中1g未満の場合は「単純弱放射能泉」と表示されます。
花崗岩地帯に広く分付し、特に西日本で多く湧出しています。ラドン泉、ラジウム泉とも呼ばれています。